ファイルの操作
ファイルとディレクトリ
コンピューターの基本的な作業は情報(データ)を処理することにある。データをコンピューター上に保存するには、ファイルという形式が用いられる。 実際には文書を作成したら、文書ファイルに保存され、写真などの画像は画像ファイルをパソコンに保存する。
このファイルが増えていくと、目的別に分けていく必要が出てくる。この時に必要なものがディレクトリという考え方だ。ディレクトリは複数のファイルをまとめておくことができる。また、ディレクトリの中にディレクトリを作成することも可能である。(フォルダとファイルとして考えるとわかりやすい)
ファイル操作
$ ls [オプション] [ファイル]
ファイルやディレクトリの指定
$ ls /usr/
ファイルのコピー
ファイルの複製(コピー)はcp ( copy )によって行われる。
$ cp [オプション] コピー元 コピー先
オプション
-i
コンピューターが確認のための問合せをしてくれる。誤って上書きコピーをすることを防ぐために利用される。
-r
ディレクトリをコピーする。
cpは基本的にファイルをコピーする。しかし、-rオプションを付けているとディレクトリの中にある全てのファイルとディレクトリに対してコピーを行うことができる。
-p
元のファイルの情報を保持する。
cpコマンドでコピーをすると、新しいファイルはそれらが全て新しい内容となってコピーされる。新しい情報を作成せず、古い情報を保持したままコピーを作成したい時に用いられる。
ファイルの移動
ファイルの移動 ( remove )する時に利用するのが、mv コマンドである。
$ mv 移動元ファイル 移動先ファイル
オプション
-i
コンピューターが確認のための問合せをしてくれる。誤って上書きされることを防ぐために利用される。
-f
強制的に処理を実行する。一部の処理では、mvコマンドが確認の問合せをしてくれるが、その確認を無視し、強制的に処理を実行するために用いられる。
ファイルの削除
作成したファイルを削除するときに利用するコマンドがrm (ReMove) コマンドである。実行には削除するファイルを指定する
$ rm ファイル名
オプション
-i
対象ファイルを本当に削除していいか、確認の為の問合せをしてくれる。誤って削除してしまうことを防ぐために、用いられる。
-f
強制的に処理を実行する。ファイルによっては、削除に確認を求められる場合もあるが、-f オプションによってその確認を無視して、強制的に処理を実行する。
-r
ディレクトリを対象にする。ディレクトリの中の、ファイルやディレクトリも削除される。Linuxを含むUNIX系OSでは、一度削除したファイルを復元することはできない。
また、rmコマンド(オプション無し)は、ディレクトリを削除することはできない。ディレクトリのrmdirコマンドで実行する。